相談事例 不動産の価格をいくらにするかで相続がまとまらない

2023.03.30
相続

今回は親が亡くなり残された3人兄弟が相続人ですそのうちの長男から相談を受けました。法定相続分どおりに、長男は親が残した不動産と建物、預金を相続することになり、他の兄弟は現預金を相続する方向ですが、次男から不動産の評価が安すぎると指摘され遺産分割協議書に印を押してもらえないとのことでした。

遺言書がない場合、亡くなった方の財産の分割に際して相続人間で話し合い決めることになりますが、その財産に不動産のウエイトが多い場合は特に紛争になりがちです。

不動産の価格を決める指標にはいくつかあり、どの評価を採用するかによって大きく価格がかわります。今回の相談者は固定資産税評価額で協議をすすめていました。

不動産を相続する人にとってはなるべく低い評価を採用したいと考えます。逆に不動産を相続しない人は高く評価します。今回固定資産税評価額で協議していたので固定資産税評価額は公示価格の70割としていますから弟からしたら安く感じるでしょう。

不動産の評価には6種類あります

基本的に実勢価格が一番高く、固定資産税評価額が一番低い価格です。

どの評価を採用するかは自由→だから揉めるのです。

不動産評価の種類

実勢価格  過去に取引された実際の価格、取引相場で常に変動しています。

公示価格  国土交通省が発表する1㎡あたりの標準価格

基準地価  各都道府県が発表している1㎡あたりの標準価格(公示価格とほぼイコール)

固定資産税評価額  固定資産税の計算に使用される評価額で市町村が評価

路線価   相続税や贈与税の計算に使用される評価額

でも、結論は実勢価格です。

調停や審判などになれば実勢価格での評価を採用されます。では実勢価格はどのように調べるかというと、不動産鑑定士が鑑定します。費用は最低でも30万円くらいかかります。

相続の実務で、地方では土地は路線価、建物は固定資産税評価額をもとに遺産分割する場合が多いです。

反対に都心では不動産の流動性が高いため実勢価格で遺産分割することも多いものです。

不動産を相続する側であればなるべく価格評価の低い指標を使いたいところですが、調停や審判になった場合採用される評価は実勢価格だということを憶えておきましょう。そのうえで相続人間の協議や交渉をすることをお勧めします。

この事実を知らないといざ調停などで実勢価格を採用することを知り、これまで強気で協議をしていたりすると、相続人間の不仲と望みどうりにならない価格評価に落胆することになります。ですから上記のことを知り遺産分割協議にのぞんでください。

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