幼少の孫に遺贈したいが孫の両親には財産管理させたくない場合

ご質問頂きました。私は80代男です財産を幼少の孫に遺贈したいがその両親がギャンブル癖があり、孫の財産を管理どころか散財することが目に見えています。この場合どうすれば孫への遺贈財産を守れますか?
親権者に管理をさせない方法
親権者の生活態度や趣味趣向により財産を管理させることができない場合があります。例えば借金癖、ギャンブル、アルコール依存、買い物依存等です。左記のような趣味趣向の方の場合、軽度の場合であっても、財産を管理させることは難しいと考えられます。その場合の対策を考えます。
遺言による管理者の除外
通常、子の財産はその親権者が管理しますが、それを排除するために遺言にて、親権を持つ、父又は母に管理させない意思表示を遺言に明記します。具体的な文言としては「孫○○に財産すべてを遺贈し、孫○○の親権者父○○と母○○に管理させない。」と明記します。
遺言により管理者を設定する
親権者を財産管理させない場合、子、その親族、検察官の請求により家庭裁判所が管理者を選任することになります。ただし遺言を作成する場合はあらかじめ管理者を指定しておくのが良いでしょう。例えば、弁護士等の法律専門家、信頼のおける親族や知人などです。遺言で指定しても指定させたものが拒否する場合もありますので事前に意向を確認するのが良いでしょう。また財産管理の報酬などを設定できますので、より確実に財産管理をおこなってもらうためにはある程度の報酬設定をすることが必要でしょう。
信託銀行の遺言代用信託を利用する場合
遺言の代わりになる信託
遺言代用信託とは、ご本人がご自身の財産を信託して、生存中はご本人を受益者とし、お亡くなりになった後は、ご本人の配偶者やお子さまなどを受益者と定めることによって、ご本人がお亡くなりになった後における財産の分配を信託によって実現しようとするものです。遺言代用信託メリットですが、遺言代用信託を利用すると、被相続人が亡くなった場合、受益者は簡単な手続きだけで、信託されている財産を引き出すことができます。通常、亡くなった人の財産は、相続の手続きが終わるまで手が付けられません。また、遺言代用信託では、孫の代まで相続内容を決めることができます¹。さらに、少しずつ遺産を受け取ることもできます¹。
スムーズな財産承継が可能
遺言代用信託を使うと、契約により、配偶者などが一時金の給付を受けることができます。これにより、給付金をスムーズに引き出すことができます。例えば、葬儀費用はすぐに必要になりますが、遺産分割協議が整うまでの間は、預金口座からの払戻しが制限されるため、葬儀費用を引き出すことができない場合があります。しかし、遺言代用信託を利用して、「私が亡くなったら、妻の口座に葬儀費用として200万円を振り込む」と指定しておくことで、信託銀行等の受託者は、速やかに指定された口座に指定された金額を振り込むことができます。
定期的に一定額を給付することも可能
祖父母さま等がお亡くなりになった後、残されたご家族の生活の安定のために、年金のように定期的に一定額をお渡しすることが可能です。
例えば、残されたご家族が未成年の場合など、その方がご自身で財産を管理することが難しいケースでは、予め毎月の受取額などを決めておけば、信託銀行等は指定された口座に指定された金額を毎月振り込みますので、ご自身がお亡くなりになった後の未成年のご家族の財産管理にも利用できます。
まとめ
- 遺言によって財産管理者を指定し親権者の財産管理権を排除する
- 信託銀行の遺言代用信託を利用する