遺産分割後に不動産がみつかりました。どうすればよいですか?

2023.05.02
相続

ご質問頂きました。父が死亡後、相続人間で遺産分割協議をし無事成立しました。しかしその後自宅とは別の場所に不動産を所有していたことが判明しました。このような場合どうすればよいのでしょうか?

成立した遺産分割が無効になる可能性がある

漏れていた不動産が重要なものでそれがあることを知っていたならば遺産分割協議をしなかったという場合は無効になる場合があります。

無効にするほどのものでなければ再度、漏れていた不動産について分割協議をすれば問題ありません。しかし、当初の分割協議における相続人の取得分の法定相続分との不均衡が生じる可能性がありその修正の必要があります。

先行する遺産分割を考慮する場合

先行する遺産分割を考慮にいれる場合、漏れた不動産について総合的に相続人間の均衡をとるように配慮する必要があります。例えば漏れた不動産について特定の人のみが相続する場合、先行する遺産分割では公平に分割したものが、後攻のの遺産分割により不均衡をきたすためです。この場合の多くは漏れていた不動産を取得した人が代償として現金等を他の相続人に支払う事により公平な分割を実現します。

漏れた不動産のみ分割する場合

先行する遺産分割は考慮せず、漏れていた不動産のみ遺産分割協議する場合その不動産について協議します。この場合先行する遺産分割について考慮しないため漏れていた不動産についてのみ協議します。

まとめ

遺産分割に漏れていた不動産があっても再度分割協議すれば問題ありません。しかし協議の方法について先行する遺産分割協議を考慮するかしないかで、後攻の遺産分割の方法が変わってきます。いずれにしても、遺産分割協議は相続人全員の総意によるものですので、相続人間の合意があればどのような分割協議でも問題ありません。よく検討の上分割協議をしてください。

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