暦年贈与とは

2023.03.20
相続

暦年贈与は贈与税の仕組みを利用した節税方法

まず贈与税とは

個人から財産をもらったときは、贈与税の課税対象となります。
贈与税の計算は、まず、その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与によりもらった財産の価額を合計します。

続いて、その合計額から基礎控除額110万円を差し引きます。
次に、その残りの金額に税率を乗じて税額を計算します。
ここでは計算に便利な速算表を掲載します。
速算表の利用に当たっては基礎控除額の110万円を差し引いた後の金額を当てはめて計算してください。それにより贈与税額が分かります。

一般贈与財産用
兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合

基礎控除後の課税価格200万円以下300万円以下400万円以下600万円以下1000万円以下1500万円以下3000万円以下3000万円超
税率10%15%20%30%40%45%50%55%
控除額010万円25万円65万円125万円175万円250万円400万円

例 1500万円を贈与した場合の贈与税額
基礎控除後の課税価格:1500万円-110万円=1390万円
贈与税額:1390万円×45%-175万円=450万5千円

特例贈与財産用
贈与により財産を取得した者(贈与を受けた年の1月1日において18歳(注)以上の者に限ります。)が、直系尊属(父母や祖父母など)から贈与により取得した財産に係る贈与税の計算に使用します。
特例贈与財産用の方が税率が低くなっています。

(注)「18歳」とあるのは、令和4年3月31日以前の贈与については「20歳」となります。

基礎控除後の課税価格 200万円以下 400万円以下 600万円以下 1000万円以下 1500万円以下 3000万円以下 4500万円以下 4500万円超
税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 0 10万円 30万円 90万円 190万円 265万円 415万円 640万円

暦年贈与とは

1月1日から12月31日までの1年間(暦年)で、贈与額が110万円以下ならば贈与税がかからないというしくみを用いた贈与方法のことで法律用語ではなく一般名です。 非課税で毎年110万円を移せることから、相続税対策として有効で、対象は110万円以下ならばお金だけでなく、土地や建物も含まれます。

定期贈与とみなされる場合

毎年110万円を子に10年贈与した場合場合によっては1100円を一度に贈与したものとみなされ課税させることがあります。

対策

  • 贈与契約書を作成 毎年贈与するたびに贈与契約書を作成する必要があります。
  • 現金ではなく振込 親族だからといって現金手渡しで贈与してしまうと、履歴が残って  いないことから、税務署に否認される可能性があります。金銭の受け渡しは、贈与契約書に基づいて銀行振り込みで行った方が、間違いなく贈与が行われたという事実が証明できます。
    また、受贈者の通帳、キャッシュカードを贈与者が管理していると名義預金として贈与として否認される可能性があります。その場合相続財産として遺産分割の対象となり相続税の課税対象となります。
  • 少額の贈与税を支払う 110万円の基礎控除以下であれば申告不要ですが、あえて少額の贈与税を払うことで記録を残すことも効果的です。

※名義預金 子や孫など他者の通帳、キャッシュカードを借りてそこへ預金している状態

贈与を受けた側が110万円

父から110万円、母から110万円、子一人に対し贈与すると220万円となり基礎控除以上となり贈与税の対象となります。あくまで基礎控除110万円は受け手である受贈者側からみたものとなります。

相続開始前3年以内贈与の持ち戻し

生前贈与には、「生前贈与の3年内加算」という規定があります。例えば親子間贈与の場合、贈与者である親の死亡から遡って3年以内に子供に対して生前贈与をおこなったとしても、法定相続人である子供への生前贈与はなかったものとみなされてしまうことです。
つまり、生前贈与をお考えの場合は、できるだけ早めに進めた方がよいといえるでしょう。

3年→7年になる

令和6年1月1日以降は持ち戻しが3年から7年に延長されます。
この死亡前3年という持ち戻しの期間が、24年以降の贈与から7年に延長されます。亡くなる前の3年間に贈与された財産の扱いはこれまでと同じです。しかし、それより前の4年間に贈与された分については、全体から100万円を差し引いた金額を相続財産に含めて計算する必要があります。

まずはお気軽にお問い合わせください。

面談予約日程の調整のため、事務局よりご連絡させていただきますので、予めご了承ください。
なお、ご相談・ご質問以外の事業者様からのお問合せは、以下のいづれかからご連絡ください。

ご相談は無料です。

0280515969 LINEでお問い合わせ WEBでお問い合わせ

弊事務所について

弊事務所のサイトをご覧頂きありがとうございます。
古河市を中心に相続・遺言のサービスをご提供しています。
所在地は茨城県古河市桜町11-27で古河駅より徒歩15分です。
土日祝でも対応可能です。

遺言相続 行政書士浅見事務所出張相談対応可能エリア

関東地方を中心に承っております。オンライン相談も対応しています。詳しくは対応エリアをご確認ください。

東京都
埼玉県
神奈川県
栃木県
茨城県
群馬県
千葉県