借地権とは何か、トラブルと裁判例

2023.03.20
コラム

借地権とは、土地所有者から土地の使用権を一定期間、あるいは条件付きで許可された権利のことを指します。借地権を持つ人は、その土地を借りて建物を建てたり、農地として利用したりすることができます。
借地契約を結ぶことで、土地所有者と借地人は、土地の使用や貸借に関する条件を取り決めます。借地権は、一定期間が経過すると自動的に終了する場合が多いため、土地所有者と借地人は契約期間を再度更新する必要があります。なお、借地権には、定期借地権と定期借地権に相当する賃借権、宅地建物取引法に基づく定期借地借家権、または一定期間限定の定期借地権などがあります。

借地権の更新料に関するトラブル

土地所有者と借地人の間での価格交渉の過程で起こることが多く、以下のような状況が生じることがあります。

  1. 借地人が過剰な更新料を支払わされる場合 借地権の更新料については、土地の評価額や地価動向、契約期間などに基づいて決定されることが多いため、土地所有者と借地人の間で価格交渉が必要です。しかし、土地所有者が過剰な更新料を要求した場合、借地人は、不当な負担を強いられることになります。
  2. 土地所有者が借地権の更新を拒否する場合 借地契約が期限切れとなった場合、借地人は、契約の更新を希望する場合には、土地所有者と交渉を行う必要があります。しかし、土地所有者が借地権の更新を拒否した場合、借地人は、その土地を使用できなくなる可能性があります。

このようなトラブルを回避するためには、事前に借地権の更新料について詳細に協議し、土地所有者と借地人の双方が合意することが必要です。

もし土地所有者から契約更新を拒否されたら

土地所有者が借地人に対して借地権の更新を拒否する場合、借地人は契約期間終了後に土地を返却しなければなりません。しかし、借地権は法律によって保護されており、借地人には権利があります。

借地人が借地権の更新を望んだ場合、土地所有者は正当な理由がなければ更新を拒否することはできませんたとえば、土地を自分で使う必要がある場合、土地を第三者に売却する必要がある場合、建物の改築や耐震工事を行う必要がある場合などが考えられます。

土地所有者が更新を拒否した場合、借地人は裁判所に訴えることができます。裁判所は、土地所有者の理由が正当かどうかを判断し、借地人の権利を守るかどうかを決定します。裁判所が借地人の権利を守る場合、借地権の更新が認められます

借地権の重要判例

以下に、借地権に関する重要な判例をいくつか紹介します。

  1. 昭和62年11月26日最高裁判所第一小法廷判決 本判決は、借地権者が土地所有者から不当に高額な借地料を請求された場合について、借地権者に対して一定の補償を認めるものとなりました。
  2. 平成6年1月20日最高裁判所第一小法廷判決 本判決は、土地所有者が借地権契約に基づいて、借地権者に対して増加する地代に対して値上げを行う場合について、一定の手続きが必要であるとされました。
  3. 平成22年2月18日最高裁判所第一小法廷判決 本判決は、借地権者が建物を建設する際に、建築基準法に違反することがあった場合について、土地所有者が借地権契約を解除できることができることを認めました。

これらの判例は、借地権契約における借地料や値上げ、土地利用目的、建物の建設に関する遵守事項などについて、借地権者や土地所有者の権利や義務を明確にするものとなっています。借地権に関する法的な問題が生じた場合には、これらの判例を踏まえ、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

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