相続財産がどれくらいあるか分からない時

2023.03.20
相続

亡くなった方の財産がどれほどあるのか調べる方法(預貯金等)

まず預貯金があるか調べます。通帳やカードなどがある場合は金融機関にいき残高証明書を発行してもらいます。また、通帳やカードがみつからない場合には亡くなった方が利用していたであろう金融機関にあたりをつけて窓口にて検索してもらいます。いずれの場合でも亡くなられた方の証明や相続人である証明書(戸籍)の提示を求められますの事前に金融機関に必要書類を確認してから出向くのが良いでしょう。

不動産の場合

亡くなられた方の住まいや土地が誰のもか調べるには、法務局にてその土地の所在を記載し、申請すれば登記を確認することができます。登記に亡くなられた方の名前があれば本人の所有ですが、そうでない場合もあります。
よくあるのが所有権は亡くなられた方の親(すでに他界)のもののまま遺産分割未了のままという場合もあります。そのような場合の相続手続きはかなり手間がかかります。
祖父の遺産分割を終えなければその不動産を処分することができないからです。売りたくても売れない管理のみ相続権がある人が行わなければならないからです。

住んでいた土地、建物以外に不動産は無いか

登記を請求するには、その不動産の所在が分からないと請求することができません。では亡くなられた方が他に不動産をもっていた場合どのように調べればよいのでしょうか。
まずその方の自宅等に固定資産税の支払い通知などが無いか捜索します。あればその通知書に所在が記載されています。そのような通知書が無い場合は役所に行き固定資産税評価証明書を発行してもらいます。これにはその方がその自治体に所有する全ての不動産が記載されています。これをもとに法務局にて登記申請し所有権があるか確認します。

問題点

預貯金等は多数ある金融機関の中からなくなられた方が利用していた金融機関を見つけなければなりません。一般的には地域の金融機関を利用していることがほとんどです。しかし、そうでない場合もあり100%漏れなく捜索するのは理論上不可能です。
どこか公的機関で一括して検索できるとよいのですがそのような仕組みは現在のところありません。

不動産に関しても自治体単位で不動産を把握している為、居住自治体以外にに不動産を所有している場合その自治体に申請をしないと見つけることができません。
簡単にいうと亡くなられた方は居住自治体以外に多数不動産を所有しているが書類がなくどこの自治体に不動産があるのかわからない状態です。これでは全くあたりをみつけることができませんので大変です。ただし時間をおけば各自治体から固定資産税の支払い請求書がその方の自宅もしくは相続人の方に郵送されてきますので発覚することとなります。
ただ非課税不動産などは、税金の支払い請求されないので、発覚しないままとなることがあります。

借金の場合

財産は財産でもマイナスの財産である借入金は一括して調べることができ、どこの銀行にどれだけ借金があるか調べることが可能です。下記の信用情報機関に開示請求をする方法です。
日本信用情報機構 消費者金融に対する借入を調査できます。
シーアイシー   クレジット会社の借入を調査できます。
全国銀行協会   銀行借り入れを調査できます。

上記機関への情報開示は戸籍謄本等が必要となります。
マイナスの財産の場合相続放棄手続きまで3か月しか猶予がありません。ですからなるべく早く情報開示請求をすることをお勧めいたします。

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